7/05/2023

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

  インディものを劇場で観るのはなんとキーくんが出ていた2作め以来。ショーン・コネリーとリヴァー・フェニックスが出ていた3作めも、4作目(クリスタルスカル〜)は今回が4作目だとばかり思っていたほど無きものとしていたので、本当に約40年近くぶりの劇場鑑賞。…自分でも果てしなく昔過ぎてめまいがする。インディも年を取るわけである。

 さて本作。冒頭の30年代第二次大戦末期シーンでややピチピチしてみえるインディの風防はひょっとして以前に撮りためたのか(…そんなわけない)FXを駆使してハリソンのシワを…なんて不届きなことをまっ先に思ってしまったのであるけれど、インディが相変わらず追いかけているものがナチスが奪った財宝の中にあるということで一気に「レイダース」のあの頃に引き戻される。
 時は流れて60年代も後半、人類が初めて宇宙に飛び出した年にインディは勤務先の大学で定年退職の日を迎えた。若者はじめ街中が宇宙時代の到来に浮かれ騒いでいるのに、妻マリオンとの離婚が決定的になりふさぎ込む彼の元に、かつての研究仲間で冒険をともにしたバジルの娘ヘレナから、かつてインディとバジルがナチスに拘束された際手に入れたものの、その危険な力を危惧して葬ったアンティキティラのダイヤルを探していると相談を受ける。やがてヘレナがトレジャーハンターで様々な遺物のオークションで荒稼ぎしていることが判明するのだが、ダイヤルの行方を探す者がもう一人。それはかつてインディたちがナチスの強奪列車で遭遇し、とある野望を秘めて大戦後のアメリカで宇宙物理化学者として成功したフォーラーだった、というのが大まかなお話。
 失われたダイヤルを求めニューヨークからモロッコ、ギリシャ、シチリアへと続く旅は活劇アクションにあふれているけど、過剰すぎるバイオレンスシーンはなく時にコミカルな場面もはさみながら魅せられる。やがてダイヤルが稼働しその行き着いた先で見せるインディのこれまでにないほどの老いを感じさせる姿は少し寂しいけれど、決して不幸なことばかりではなく「知は力なり」という言葉が浮かんできた。そして本当の最後に訪れる(個人的には)びっくりな再会シーンではちょっとじんわり来てしまった。
 ハリソンの最後の活劇勇姿になるのかわからないけど、年齢に抗わないというかある意味等身大のヒーローの姿にこういうのもいいなと思い、ストーリー展開にもわくわく。大きなスクリーンで観て満足だったし、今更ながらだけど3,4作目も改めてきちんと見直したいと思ったのだった。


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原題:Indiana Jones and the Dial of Destiny
監督:ジェームズ・マンゴールド 2023年製作
出演:ハリソン・フォード、マッツ・ミケルセン、フィービー=ウォーラー・ブリッジ
2023/7/4 @109シネマズ二子玉川


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