ジャンケン娘

　美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの元祖「三人娘」による学園、というか青春というかミュージカル。

　修学旅行で京都へでかけた高校生のルリと由美は舞妓の「雛菊」ことピヨちゃんと仲良しになる。帰郷後、お座敷で一目惚れした名前も知らない大学生を慕って上京してきたというピヨちゃんの初恋を叶えようと、ルリと由美が奮闘するというのが大筋の物語。その間にはルリの家庭問題やピヨちゃんの初恋の相手は実は由美に一目惚れ、などなど細かなエピソードはあるのだけれど、なんといっても見所は歌って踊るひばり、チエミ、いづみそれぞれの魅力。

　美空ひばりがスタンダード・ナンバーを歌っているアルバムは持っていて今でも時々聞いているけれど、この頃のスターたちって米軍基地などを回って巡業修行していたそうだから叩き上げというか当然ステージングも歌もばっちり。マンボにチャチャ、スタンダードナンバーのカバーから日舞にまで劇中に挿入される歌唱シーンのほか、３人で観劇に出かけてそれぞれが自分が舞台に立ってるところを想像するという場面では舞台も３人のお洋服もくるくる変わるところが華やかで楽しい。あと、最後にめでたしとなったあとには昔の後楽園遊園地のジェットコースターに乗りながら撮ってるふうのはめ込み↓で歌われるタイトル曲はじめ、それぞれの曲がまた楽しかわいい。ひばりさんのアルバムに入ってる「素敵なランデブー」とか大好き！

とってもキュートなお気に入り映画

雪村いづみがめっちゃカワイイのよね

監督：杉江敏男　1955年製作

出演：美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ、浪花千栄子、高田稔、沢村貞子

＠国立映画アーカイブ　2023.7.24鑑賞

東宝の90年　モダンと革新の映画史（1）