第二次大戦末期、ドイツから広島へと運ばれたとある生物の心臓。それはドイツで研究された不老不死の細胞を持つ生物だったとのちに判明するが、心臓は原爆の放射能を浴びた後も成長し続け、戦後15年が経つ頃には少年へと変貌を遂げていた。偶然にも放射能研究所の職員に保護され「ぼうや」と呼ばれるようになった少年はどんどん成長するが、不思議な生い立ちからマスコミに知られることとなりその際のアクシデントで少年は脱走、山陰の山へと消え目撃情報は関西から箱根へと北上する。研究員たちはいわば貴重な生体資料でもある少年を捜索するが突如現れた地底怪獣に襲われる。3人に危機が迫ったとき、現れたのは「ぼうや」ことフランケンシュタインだった。
というのが本作のざっくりしたあらすじだけど、フランケンシュタインの設定ってそんなだったっけ?と思いつつ、本作は初のアメリカとの合作怪獣映画だそうなのでたぶんキングコングあたりを意識したものなのだろう。ドイツが兵隊を調達するために不老不死で体の一部から再生成長できる生物を作ったっていう設定もビックリしたが、放射能で巨大化するって(運ばれてきた心臓も元からでかかったとはいえ)なんかブラックというかすごい展開だわと思ったり。
タンパク質を主食とするフランケンが山で罠を仕掛けてイノシシを捕まえようとしたりするあたりは笑えるけれど、なんといっても死闘が終わったと思いきや海?からいきなり巨大タコが登場しフランケンを襲うのはこれまたビックリ。どっから出てきた?って感じだけど、制作過程でバージョンが当初の公開版と海外版とで違っていて今はこちらが主流?とのこと。wikiによれば特撮の円谷さんに大ダコのこだわりがあったそうだけど。
監督:本田猪四郎 1965年製作
出演:高島忠夫、ニック・アダムス、水野久美、土屋嘉男、志村喬
@国立映画アーカイブ
東宝の90年 モダンと革新の映画史(1)
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