公開時には映画館へ観に行くことはなかったけれど、90年代を代表する日本映画には違いないだろうと思うので観てきた。80年代特集で『私をスキーにつれてって』と同じような動機。テレビシリーズも見てなかったので本当に初見。
うーん…良くも悪くもテレビドラマのノリなんですかね。それまでの刑事ドラマジャンルの映画にはあまり見かけなかったような軽さとテンポに、出世コースを行くエリート警部と現場の足で稼ぐ泥臭い刑事の信頼&厚い友情みたいな従来的なものが融合して大ヒットって感じだったのかしら。同時進行する副総監の誘拐事件とネットがらみの猟奇殺人事件、署内のコソ泥騒動は詰め込みすぎにもならずバランスよかったとは思うけど、つなぎのギャグが自分にはうっとうしかった。また、大怪我して大量出血してる人物を肩に担いで自分の車に乗っけてわざわざ署に向かうってどういう?救急車待った方がいいのでは??やら、その車を迎える湾岸署の面々がそろって敬礼って……まあいかにもドラマとはいえ…ねえ……などなどどんどん眉間にしわが。途中数々の小ギャグにウケてるお客もいたのでいいんだろーけど、内輪ウケの域を脱してないような気も。って思うのは自分が頭固いかひねくれてるだけなのだろうか。
おもしろけりゃ、それでお客がどんどん呼べればいいのかもしれないけど、それまでのフジがらみでメガヒットになった作品って、自分が特集で見た中でも『南極物語』やら『私をスキーに〜』やらあって志のようなものやら時代ならではトレンディな感覚はそれなりに感じられた気がするのだけれど、なんか今回はどこからみてもテレビドラマのように思えて、映画館に集客するにはこーいうのしかないわけ?などなど、なんか先行き暗くね?と愚痴の一つもこぼしたくなるようなモヤモヤしたものが残ったのであった。
監督:本広克行 1998年製作
出演:織田裕二、柳葉敏郎、深津絵里、水野美紀、いかりや長介
@国立映画アーカイブ
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