4/01/2005

ナチュラル

 みゆき座閉館記念上映最終日最終回の上映はバリー・レビンソン監督の『ナチュラル』。以前にビデオで見ていたのだけれど、スクリーンでみたかったので出かけました。

 幼い頃、雷に打たれた庭の木で作ったお手製のバット(ワンダーボーイ)を手に野球の才能を開花させたロイ・ハブス。メジャーデビュー直前でとある謎の事件に巻き込まれ大ケガを負い再起不能に思われた彼が、夢をあきらめることなく30も半ばを過ぎたところで成績不振にあえいでいたメジャーリーグチームに入団しチームを勝利に導くといった物語。

 ビデオで見た時にはクライマックスシーンにかかる大仰な音楽と雷バリバリ・シーンがちょっと気恥ずかしかったりしたのだけれど、改めてスクリーンの大きな画面で観てみると、なんだかノスタルジックな琴線に触れる古き良き大仰さ、というか夢を見ること、それを叶えることって単純にステキなことだなぁというような憧れをかき立てられたのでありました。さすが光と電飾の魔術師B・レビンソン。

 ラストシーン、ワールドシリーズへの出場がどうであれそれまであったことのなかった息子と故郷の草原でキャッチボールするシーンも爽やかな白シャツ姿のレッドフォード、今じゃちょっとビックリするかも知れない清楚な天使のような乙女を演じたG・クロース、対照的にいかにも退廃的な堕落天使的魅力が印象的なキム姐にB・ハーシー、またオールドルーキーのハブスを取り巻くチームの監督(W・ブリームリー)やコーチ(R・ファンズワース)のお芝居も忘れられないチャーミングな寓話のような作品です。

 上映前のご挨拶で劇場支配人が「明日への希望の意味を込めて」とおっしゃってましたが、素敵なセレクションだったと思います。

原題:The Natural 監督:バリー・レビンソン 1984年製作
出演:ロバート・レッドフォード、グレンクロース、ロバート・デュバル
みゆき座閉館記念上映

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