遠いタイのお話しなのにノスタルジックな雰囲気にどことなく郷愁ををそそられるかわいいお話し。
ジァップとノイナーは雑貨屋さんを一軒挟んだほぼお隣同士。互いに床屋さんを営む二人のお父さんは犬猿の仲だけど、ノイナーが毎朝おこしに来てくれるから朝寝坊なジァップは通学バスにも遅れないで済むし、だから学校が終われば彼女のおままごと遊びでお父さん役をひきうけたりする。二人は仲良しこよしなのだ。でもそろそろジァップはクラスの男の子たちとも一緒に遊びたい年頃。「女男なんかとは一緒に遊ばない」と男の子たちに一向に相手にしてもらえない彼は、ノイナーと今までどおり一緒に遊ぶことにだんだん抵抗を感じてきている。やがてサッカー遊びの助っ人で活躍し、急きょ男の子たちの仲間としてテストされることになったジャップはふとしてことでノイナーを泣かせてしまう。なんとなく心にしこりの残ったまま彼女と話を交わすこともなくしばらく過ごしたジャップだったが、ある日ノイナー一家が遠くの町に引っ越してしまうことを耳にする。
ついこの間まで一緒に自転車やボールで遊んでたりお家を行き来していた男の子の友だちといつのまにかもう遊ばなくなっちゃうようなことって、何かきっかけがあったりなかったり人それぞれとは思うけど、きっと誰でも身に覚えのあることではないのかな。その時は、というか大きくなるまではそんなことなんてこれっぽっちも思い出さなくても、しばらく経って例えばこの映画みたいに母親に「そういえば何とかちゃんは最近こうこうなんだって」みたいな話を聞いたり、田舎に戻ってその子の家の前を通った時だったり、「そういえばどうしてるのかな」なんて無性に気になったりいろーんなことを思いだしたりするもの。国は違えどなんだかとっても懐かしい雰囲気が溢れる身近でかわいいお話しでした。
しかしオムニバスの形式でもないのに監督6人って…すごいですね。
英題: My Girl 2003年製作 タイ映画
監督:コングリット・スリーウィモル、ソンギョス・スグマカナンら6名
出演:チャリー・トリラット、フォーカス・ジーラクル
@第17回東京国際映画祭 アジアの風部門
(2004.10.23~10.31開催)
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