3/14/2005

きみに読む物語

 とある施設で一人の年老いた女性のために物語を読んでいる老いた男性。それはかつて激しい恋に身を焦がした若い恋人たちのお話。アルツハイマーを患っている女性に男性は幾度となくこの物語を読み聞かせている。あるひとつの、そして最後の希望を叶えるために。

 巷では号泣ムービーの名も高い本作。何となく雰囲気が似てるなとおもったら『ウォーク・トゥー・リメンバー』やこちらは未見だけど『メッセージ・イン・ア・ボトル』と同じニコラス・スパークス原作なんですね。特にお話しにひねりや大どんでん返しがあるわけでもない いたってストレートな純愛直球ものです。それに関しては特に異論はないけれど若きアリーが選ぶのがノアではなく向こうのお兄さんで、共に年をとってもよかったのに…とも実は思ったりして。だって彼もなかなかいい人だったし、お話し成立しそうな気もするんだけど。でもそれじゃ最後にはつながらないのかな。

 号泣のツボはやっぱり老いた男性の献身であったり、やがてわずかな時間でも記憶を取り戻し現実に帰ってくる女性がまた深い闇の世界に戻ってしまうくだりなのでしょうけれど、もし自分が将来同じような立場になることがあったなら、やっぱこういう場面やら気持ちって避けられないんだろうなと なんとなく妙に神妙に見入ってしまって個人的には泣きのタイミング外してしまったような感じです。

 ラストシーンは恋人同士や夫婦であったならあういうのは理想的なんだろうと思います。同じようなエピソードがタヴィアーニ兄弟の『太陽は夜も輝く』の中であったような気がするんですが、個人的には向こうで描かれていたように前触れもなく二人そろって突然ポックリいってほかの誰もその理由は分からないっていうのが理想。というかあちらでは二人、貧しい農民の老夫婦が朝晩畑で神様に召される時には二人を一緒に連れて行ってください、と祈り続けてるという話がまたすごく素朴でよくて、その時に泣きすぎたせいか今回は普通にみてしまいました。。

 というわけで可もなく不可もなく…どちらかといえば冷めすぎだったかも。すみません。。でもJ・ガーナーとG・ローランズはすごくよかったし、脇を固めるS・シェパードやJ・アレンも手堅く、景色もきれいでした。
ところでクレジット後に流れていた日本語の歌は?

原題:THE NOTEBOOK 監督:ニック・カサヴェテス 2004年製作
出演:ライアン・ゴスリング、レイチェル・マクアダムス、ジーナ・ローランズ、ジェームズ・ガーナー
@渋谷シネパレス


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