1/08/2005

ヘルズ・ヒンジス

  実を言うとサイレントの西部劇というのは初めて見たのですが、そのおもしろさと迫力に大感激。

 神の教えを広めることよりも説教を説く自分の姿に酔いしれる新米牧師のロバート。信心深い妹のフェイスはそんな兄を案じて初めて与えられた赴任地へと同行する。大平原のその集落は通称「ヘルズ・ヒンジス(地獄の辻)」と呼ばれる無法のはびこる場所。酒場の経営者として町を牛耳るシルクは西部一の無法者として名をはせるブレイズに若い牧師を追い出させようとする。しかし町に到着するなり無垢なフェイスの微笑みに心を奪われ、改心に目覚めたブレイズ。やがて彼は牧師を招いた善行なる人々と共に町に教会を建てるが、シルクの悪巧みは止まらず、やがて町と牧師兄妹を破滅へと導くことに…

 なんといってもブレイズがかっこよすぎました。二挺拳銃を構えて姿ももちろんよいのだけれど、フェイスの微笑みで良心に目覚め、聖書を手元に神の道を歩もうとする姿も実にけなげ。着てるチェックのシャツやベストの模様がかわいい刺繍がしてあったりしてファッション的にも○。ちょっとなで肩なのが玉に瑕なんですけども。

 まさに怒り燃えさかるといった教会炎上シーンは迫力満点でした。3巻目だけ着色のプリント使ってたのは状態はともかく正解だったかもしれないですね。とはいえコマズレ?で上下に揺れてる画面も(苦笑)も状況にマッチしているようでなんとも…許容といえば許容なのか…?

機会があったらまた見たいし、他の西部劇も見てみたいです。

原題:HELL'S HINGEL 1919年製作
監督:ウィリアム・S・ハート/チャールズ・スウィッカード 
出演:ウィリアム・S・ハート、クララ・ウィリアムズ、ジャック・スタンディング
@シネマの冒険 闇と音楽 アメリカ無声映画傑作選
 (2005.1.5~1.16開催)

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