チャン・ツィーイーが上海の写真館に暮らす3代の女性たちを演じる大河ドラマ系作品。原作は「紅夢」のスー・トン。
1930年代女優を夢見ていたところ撮影所の所長にスカウトされデビューしたものの大戦の勃発と妊娠によって女優の道を絶たれる茉。その娘で50年代、共産党員の青年と恋に落ち結婚するもあまりに深く愛したために相手を追いつめ自らも深く傷ついてしまう莉。子供を産めない彼女の養女として育ち、80年代日本へ留学に出かけた夫を一途に思いながらもやがて彼の裏切りによって自立の道に目覚めていく花。とそれぞれを演じたツィーイー金太郎飴状態です。小説がこういう作りになっているのかも知れないけれど、莉の物語も捨てがたいんですが(実は泣けた)、お話的には最初から最後まで登場してた茉という夢を追い続けたひとりの女の生涯の視点で描く作品にしたほうがよかったような気も。タイトルにもなってる「茉莉花」の香水の小瓶は茉が後生大事にしている重要アイテムでもあるし。
それぞれの娘っこ時代、笑顔がきらきらまぶしい女の子はなんか同じだなぁと思わないでもないけれど、それぞれの男と出会ってからの変わり身、というか演じわけはツィーイーなかなか頑張ってるなぁとは思いました。でもやっぱ各々の母親(3話目では老いた茉)を演じたジョアン・チェンが貫禄ありました。比較的影の薄い男優陣ではチアン・ウエン、リウ・イエはあくまでも脇役って感じに徹していたけれど、2話目の人が印象爽やかでよかったです。監督はティエン・チュアンチュアンの撮影をつとめていた方だけあって映像がきれいでした。
英題:Jasmin women 監督:ホウ・ヨン 2004年製作
出演:チャン・ツィーイー、ジョアン・チェン、チアン・ウエン、
@第17回東京国際映画祭 アジアの風部門
(2004.10.23~10.31開催)
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