突然の離婚のショックを紛らわすため友人から贈られたイタリアはトスカーナへの観光ツアーに参加したアメリカ人作家のフランシス。旅行先の小さな村コルトーナで見つけた古びたヴィラに運命的なものを感じで購入した彼女が言葉もろくに通じない未知の土地に移り住み、家の改築やその作業に伴い広がっていく交流の輪を通じて、寂しさであったり傷ついた心、そして「家庭」を再生していく様子を描く物語。
いかにも女性が憧れそうな異国での暮らしを描いたロマコメ。出てくる様々な人々の描き方ってなんとなくステレオタイプのような気もするけど、万人受けしそうな軽いタッチで描かれているので取り立てて嫌みも感じません。
フランシスが参加するツアーの車窓からの風景や移り住むコルテージの町、ラウル・ボヴァ扮するイタリア伊達男とのときめく恋が花開く海辺の白い町ポジターノなどイタリア各地の景色がとってもきれい(&ついでにフランシスのお昼の食卓に並ぶお料理各種がとーーっても美味しそう!)で「いいな、いいな、わたしも行ってみた〜い!」気分が一気に高まります。Bunkamura1Fの旅行センターはさぞかし繁盛したんじゃないですかね(笑)。それだけにところどころ挿入されるスポーツカーの車外とか海辺の夕陽などひと昔前風の合成画像は苦笑もの。せっかく素敵なロケ地で撮影したのだろうに、ちょっとあれはあんまりじゃないです?
主人公のフランシス演じるD・レインは飾り気のない自然なお芝居はよかったと思うけど、あまりに自然体すぎてちょっと枯れギミの気も。。久しぶりの恋にときめく場面とのメリハリはついてたと思うけど、基本ベースの時がちょっと年より老けてくたびれて見えるというか、もう少しきれいに撮ってくれても…と思うシーンもありました。ほっぺの赤いポーランド人青年パヴェルくんがかわいかったですね。(@Bunkamura ル・シネマ)
原題:UNDER THE TUSCAN SUN 監督:オードリー・ウェルズ 2003年製作
出演:ダイアン・レイン、サンドラ・オー、リンゼイ・ダンカン
8/26/2004
トスカーナの休日
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