8/14/2024

未来惑星ザルドス


気がつけば祝製作50周年!
リバイバル上映の劇場予告で空飛ぶ石像顔面の絵面になんじゃこりゃ&さらにあのショーン・コネリーの辮髪風(!?)ロンゲ編みに赤フン姿に驚愕し「これはもしやバカ映画!?」と大いに期待したものの、公開時には残念ながら劇場に行けなかった本作をレンタルで見た。

 2239年の未来社会ボルテックス。未来社会とはいっても舞台になるのはいかにも風光明媚なアイルランドとかスコットランドの自然あふれる湖畔の村。「獣人」と呼ばれる賤民を酷使し作らせた食料を空飛ぶ要塞ザルドスを通じて調達し、優雅に生きる不老不死の人々エターナルズ。自分たちはなにもしなくても年も取らない=寿命も来ないから子孫を残すような生殖活動に励む必要もない。毎日あははおほほと笑って過ごしているかと思いきや、調和を乱す思想を抱くとペナルティとして加齢を負わされ、不老不死の館を追われることになる。そんな彼らのもとに「獣人」の監視役であり人口調整のためにハンティングをする「撲滅戦士」なる集団から“ゼッド”という男が、エターナルズの秘密を解明しようと一人乗り込んでくる。

…というのが大まかなお話なのだけど1度みただけでは正直わからなくて、続けて監督のコメンタリーをつけながらもう一度駆け足でみた。なんとなく物語は追えたけど、いろんなところがやっぱり「?」。TSエリオットやトールキンの影響があるとのことで引用されているなど不思議な世界観は感じられるが、やっぱわかるようで今ひとつわかっていない。冒頭にザルドスを作ったリーダーの前口上のようなものがあって、コメンタリーでの監督いわく「本編があまりにも難解だということで急遽この部分を足したのだけど、、、」とのことだったけど、ないよりは…親切程度か? でもまあ、ショーン・コネリーのほぼ全編フンドシ一丁ワイルドなビジュアルが強烈過ぎなのと、さすがにレトロは感じるけれど工夫をこらされたセットに美しいカメラワーク、あと寿命を取り戻した彼らが塵に還るラストシーンは非常に印象的で、ミョーにクセになるのも納得。早すぎた怪作?

 監督のコメンタリーではもうちょっと解説してほしいという部分もあるんだけど(原作脚本もブアマン自身が手掛けている)、コネリーにまつわる①監督宅に滞在中、地元のサッカー試合に観戦に行ったらば観客に取り囲まれた、②坂道で荷車ひいたり花嫁衣装変身を嫌がられて説得した、③最後のシーン2度の撮り直しに激怒事件などなど撮影中のエピソードがなかなかおちゃめで楽しい。若き日のシャーロット・ランプリングは妖精のように美しく、でもってボンド引退直後の撮影になったというコネリーの銃を構える姿はやっぱり様になっててかっこいい。 なんだか釈然としないところが妙に気になるのも含め、またコメンタリーも聞きたいので、もしかしたらソフト買ってしまうかも。←(追記)ソフトも原作も買っちまった!

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原題:Zardoz 監督:ジョン・ブアマン 1974年製作
出演:ショーン・コネリー、シャーロット・ランプリング、セーラ・ケステルマン、ジョン・アルダートン


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