1/26/2023

狼男アメリカン


 休暇でヨーロッパ旅行中にイギリスの村に立ち寄ったアメリカ人青年デヴィッドとジャックは村外れの湿地で謎の怪物に襲われる。ジャックはその場で無残に殺されるが傷を負ったまま意識を失ったデヴィッドが目覚めたのはロンドンの病室。手厚い治療を受けた彼は順調に回復していくが、ほどなく病室に死んだはずのジャックが死体の姿で目の前に現れ「お前は狼男になった」と告げる。満月の夜までになんとかしないと他人に危害を加えることになるから、早く自殺でもしたほうがいいとアドバイスされるもののデヴィッドは自分がイカレてしまったのかもと苦悩する。退院の日を迎え親しくなった看護師嬢の家に身を寄せたデヴィッドだったが、その満月の晩、彼の体に異変が起きる…。

 アカデミー賞の特殊メイク賞を獲得し、その後言わずとしれたマイケル・ジャクソンの「スリラー」のPVにも影響を与えた本作(監督はどちらもジョン・ランディス)、初見。
 当時CGはまだそれほどまで発達しておらずSFX技術もはしりだったといっていいかもしれないけれど、人から狼男への変身シーンは今見ても生々しいというかよくできてるなーとひたすら感心。(狼変身シーンといえばこれともう1本、『ハウリング』なんてのもあった)しかも骨格が伸びる変身シーンが痛そうで。
 物語のほうは村と狼男の関係やらちょっと釈然としないところもないわけではないけれどブラック・コメディ的に笑えるシーンも多々。それでも最後は意外なほど唐突に訪れるド直球悲劇的結末にも逆に驚いた。劇中にあふれる満月にちなんだ楽曲たちもさすがジョン・ランディス。捕物が繰り広げられるロンドンのピカデリーあたりの街中も懐かしい。

原題:An American Werewolf in London 監督:ジョン・ランディス 1981年製作
出演:デヴィッド・ノートン、グリフィン・ダン、ジェニー・アガター
@国立映画アーカイブ アカデミー・フィルム・アーカイブ映画コレクション
2023.01.24鑑賞

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