あまりにも、あまりにも有名すぎて観ていない映画ってたくさんありすぎるけれど『ローマの休日』もそのひとつだった。テレビ放映のたびに飛ばし見したりお話自体は大まかに知っていたので観た気になっていて、たぶんきちんと通しでみたのは初めて。
いやー、いい話。今更ながら素敵な物語。欧州歴訪の旅で毎日の窮屈な外交辞令にうんざりし宿泊先をこっそり抜け出す王女様。ベンチで寝ていてしょうがなく連れ帰った娘が王女とわかるや特ダネをもくろむ通信社の男が天真爛漫でピュアな王女様のペースに合わせているうちによこしまな心を忘れていくくだり。王女の髪をカットしてイタリア男よろしくその晩のダンスパーティーに誘うものの、会場でダンスを終えたらそれ以上しつこく絡まない美容室の彼もナイス。悪い人が出てこないのがまずいいし、物語の運び方もごく自然。王女様と一緒に観光気分を味わえるローマの街もステキ。そしてなによりもいい夢をいい夢のまま終わらせてくれるラストシーンが切なくも美しい。やっぱさすが不朽の名作だなー。
原題:Roman Holiday 監督:ウイリアム・ワイラー 1953年製作
出演:オードリー・ヘップバーン、グレゴリー・ペック、エディ・アルバート
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