4/30/2022

ポーラX

再見
 今回の特集上映では『ポンヌフの恋人』は上映されなかったけれど、カラックス自身が自分の分身と常々話していた「アレックス」の3部作が完成してから8年間の空白。ポンヌフで莫大な制作費がかかったのはよく知られることだけど、この間にビノシュとの恋愛関係が終わってしまったことも影響してるのか、できあがった作品はトーンもかなり暗くてものすごく重い。原作は「白鯨」のメルヴィルによる(というのもびっくりだったけど)小説「ピエール」。
 貴族的なキラキラ明るい光とクラシカルな音楽に包まれた前半に後半ではパリのどんよりとした曇り空の下、ロマたちが集まる製鉄所に鳴り響く前衛ハードロックという対比。物語もとことんダークな方向へと流れながされて、行き着く先は地獄というほぼ真っ暗すぎる展開なのだけれど、この重さが結構癖になってしまって何年かおきに観たくなってしまうのであった。ギョームもカテリーナも今はもういない

原題:POLA X 監督:レオス・カラックス 1999年製作
出演:ギョーム・ドパルデュー、カテリーナ・ゴルベワ、カトリーヌ・ドヌーヴ
@ユーロスペース WE MEET LEOS CARAX!


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