第二次世界大戦中、ドイツ軍の攻撃によりパリが壊滅的な打撃を受けつつあった頃、二人の子供を抱えて南仏へ逃れようとする教師オディール。避難する人々に隊列が爆撃を受けた時、息子を救ってくれたのが17歳の少年イヴァン。年かさの割りにサバイバル術にたけているその少年にオディールは不信感を抱きつつも、やがてひっそりとした木陰の一軒家にたどり着いた彼らは共に暮らすようになる。
自分の過去を語りたがらない少年。安全な避難場所や食料を仕入れてきたり一家を養っているかのような大人びた態度でいたかと思うと、突然結婚したいと母親近く年の差がありそうなオディールにプロポーズしてみたり背伸びしてるだけなのがすぐ見て取れる少年。そんな彼のことを一歩引いた目で見ていたのにどうしてオディールが体を許したのかはよくわからないけどたくましく、愛しくみえちゃったのかな。だけどいざその時が来ると女の裸をみるのは初めてとか後ろのほうが慣れてるからなどというセリフから少しずつ少年のいびつな過去がかいま見えてしまうのが痛々しいし、余計にその後の彼の行動もあまりにも若すぎて悲しい。大人のふりをして、というか否応なしに大人にならざるを得なかったその時代の少年の悲劇というか。
ベアールはとっても大人でした。こんな若くてきれいなお母さんがいたら子供は参観日が楽しみだろうなぁ。(@三軒茶屋中央)
原題:LES EGARES(STRAYED) 監督:アンドレ・テシネ 2003年製作
出演:エマニュエル・ベアール、ガスパール・ウリエル、グレゴワール・ルプランス=ランゲ
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