7/12/2004

21グラム

 「アモーレス・ペロス」の時よりもコンパクトかつ濃密なイニャリトゥ監督風のハリウッド映画。時間軸を分解して一寸の狂いもなくまとめ上げた編集ワザには脱帽です。
 ワルの道から更正し以来ひたすら神を信じてきてなおかつイバラの道を歩く男、絶望の淵からやがて新しい命と再び新しい人生に向き合うことを与えられる女、そして逆らえない運命のままに命の灯火が消えるのを待つ男、とそれぞれがひとりでは抱えきれないほどの切なさを抱えている主役3人の芝居はさすがにうまかったと思います。でも個人的にはS・ペン扮する教授のイギリス人妻役のシャルロット・ゲンズブールがすごーくよかった。というか切なすぎて泣けました。
 重たくツラい話ではあるけれど十分すぎるほど堪能。アンサンブルがよくできてる映画はやっぱよいのです。(@渋谷シネパレス)

原題:21 GRAMS 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 2003年製作
出演:ショーン・ペン、ベニシオ・デル・トロ、ナオミ・ワッツ

 

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