各地の子どもたち若い世代の言葉を記録しラジオで届けることを生業にしているジョニーは、姉のヴィヴからメンタルを病んだ元夫に付き添うため家を空けるあいだ息子ジェシーの面倒を見てほしいと頼まれて引き受ける。
取材対象である子どもたちの言い分を丁寧に聞き取ることには普段から慣れてるジョニーでもジェシーの言動はなかなか手強そうにみえる。もちろん今どきの風潮が個人個人の個性を認め、否定からはいるのではなく重んじる方向に進んでいることはいいことに間違いないとは思うけれど、でも…と思うのは自分の頭が適応できていないということなんだろうか。もちろんジェシーが野放し状態だというわけではない。両親の関係を観てきたことが影響しているのかどうかはわからないけれど繊細な心を持った子だと思うし、近年は繰り返しになるけど個々に応じたいろいろな導き方があるのだろう。母の介護を巡る姉との衝突や語られない部分のジョニーの心情で、多くの人々の言葉に耳を傾けることによって彼自身の心境など変わっていくものがあったのかもしれないけれど、その辺をもうちょっとすくい取れればもっと響いたのかもしれない。作品のトーンはいいなと思ったけれど、なんとなく乗りそびれてしまった感のある自分。
時間をおいてまた観たい。
原題:C'mon C'mon 監督:マイク・ミルズ 2021年製作
出演:ホアキン・フェニックス、ウディー・ノーマン、ギャビー・ホフマン
@TOHOシネマズ日本橋
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