9/22/2024

シュリ


 昨年の東京国際映画祭で同映画祭での初上映から24年ぶりに4Kデシタルリマスター版が上映されたのに続き、嬉しい劇場でのリバイバル上映。

  2002年のワールドカップ開催に向け南北の融和の機運に湧くソウルで、多発する要人暗殺の犯人と目される北朝鮮の女スナイパーを情報機関捜査員チームが追う。やがて北朝鮮の特殊部隊による大掛かりなテロ事件が計画されていることが判明し、ソウルに潜入した部隊と捜査チームとの攻防が始まる。 
 それまでのコリアン・ムービーのイメージを完全に変えたと言っていい、アクション娯楽大作。というか、テレビが冬ソナなら映画の韓流火付け役はこれだと断言しても過言ではないだろう。 映画祭での上映時には最初から最後まで大わらわもしたけれど大盛況&その後の興行でも大ヒット。南北の分断をベースに友情、アクション、そして悲恋のドラマに最後までぐいぐい観せられる。クライマックスに登場する南北のサッカー親善試合のシーンは韓国VS中国の親善試合の模様を使用しているそうな。

なんてことを以前書いたけど、今回見直して改めて今の韓国映画ブームの原点だろうなと思った次第。今回のパンフレットに公開時の宣伝担当さんが書いていたけれど、それまでの韓国映画で入ってきている作品といえば硬めのシリアスドラマやちょいエロス路線売りみたいなものが多かった。映画祭でもアン・ソンギの歴史ドラマとか少し前のコンペに入ってたり「シュリ」ロードショー公開時の2000年にはポン・ジュノやホン・サンスの初期作品もコンペなどで上映されるようになっていったけど、あの当時ここまで大掛かりな、ハリウッド映画並のアクション大作ってものすごく新鮮だったし、手放しで興奮した記憶がある。役者さんたちは言わずもがなの今や韓国の映画界を代表する名優揃い。手に汗握ったり、ぐっと来るような展開があったり、様々な要素がぎゅっと詰まっていて、やっぱ面白いよなと初見時にもまして楽しめた大スクリーン再見だった。
 長い間権利関係がクリアにならずにリバイバルも難しかったというけれど、こうしてまた観られるようになって本当によかった!

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原題:쉬리(英題:Shiri) 監督:カン・ジェギュ 1999年製作
出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、ソン・ガンホ、チェ・ミンシク、パク・ヨンウ、ファン・ジョンミン
2024.9.17再見 @グランドシネマサンシャイン池袋
1999年 第12回東京国際映画祭, 2023年第36回東京国際映画祭上映作品

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