ここのところたまにジョン・ヒューズの作品が放映されてるので懐かしいなと思って録画してるのだけど、そういえばこれもそうだったなあと見た。公開時はたぶん『恋しくて』以外ちゃんと劇場で観てないんです、ヒューズものって。ヒューズ組ってある程度役者が決まっていたし、割とどの作品観てもお話の展開が同じような感じじゃないですか(←個人の偏見イメージ)。何らかの理由でぐれてるワイルド系な男女、クラスのオチこぼれ系冴えない男女、ちょいもてのイケメンかわいい子で人気者だけど実は心に問題をかかえてる(こちらもたいてい親やら家の問題)男女とかそんな主人公やら主人公集団が紆余曲折みたいなお話。群像劇と言えば群像劇なのだけど、ある意味王道80年代アメリカン・ハイスクールライフを謳歌する様子があまりにまぶしすぎて、ちょっとこっぱずかしくて観ていなかったというか。
とりあえず本作はあの手この手で授業サボっては楽しい人生送ることに命をかけてるみたいな、フェリスの1日の物語。こういっちゃなんだけど人生なめくさってる生意気なガキだよね、フェリスってば。親にデロデロに甘やかされて臆面もなくわがまま好き放題やってるもんだから学校でも一目置かれてみたいな一見すると調子こいてるクソガキ。だけど、そんなものすごく軽薄かつ薄情なちゃらおのボンボンに見えるフェリスが実は意外と情に厚く、殻に閉じこもって薬ばかりやってる根暗な幼馴染みの友人がひと皮むけるようにと彼なりのやり方でチアアップだったり、おっかなびっくり気をつかっていたことが分かる後半あたりに来て、校長側のBBAばりになんだかんだと眉間にしわ寄せながら見てた方はやっとほっとできるというまあハッピーエンドになるのかな。
と、半分しょーもないのぅと思いながらみていても、予告でも使われてたパレードに飛び入りして大パーティが繰り広げられるTwist & Shoutのシーンはすごーく楽しいから一見の価値あり。
そして、ほとんどゲスト出演みたいな感じでチャーリー・シーンがジャンキー然として登場するファーストカットには思わずふいちゃう。実生活のその後の彼を思えばあまり笑ってもいられないシーンではあるのだけれど。
キャストはいつものヒューズ組とはちょっと違う、マシュー・ブロデリック、チャーリーのほか『ダーティダンシング』のジェニファー・グレイ、『レジェンド』のミア・サラ、ドラマ『スピン・シティ』のアラン・ラックと80年代青春ものではおなじみのメンツに、校長には『アマデウス』のジェフリー・ダウンズと意外と豪華。
あと、フェリスは学校サボリの常習犯みたいなヤツなので“突然に”はないだろと思わないでもないけど、小粋な邦題は効果的だったと思う。
原題:Ferris Bueller's Day Off 監督:ジョン・ヒューズ 1986年製作
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